技術・ソリューション中高層木造建築構法(P&UA 構法)
P&UA構法(Panel & Unbonded Anchor構法)は、中高層木造建築に適用する耐震構造技術です。柱・梁・耐力壁に木質材料を用い、柱梁接合部には鉄骨を採用したラーメン架構および耐力壁架構を基本構成としています。
独自に開発した要素技術を活用することで、高耐力・高剛性・高靭性を兼ね備えた中高層木質構造建築物の実現を可能としています。
本構法は、株式会社市浦ハウジング&プランニングを代表とする「P&UA構法共同技術開発グループ」によって共同開発されたものであり、2つのモデルプランにおいて、一般財団法人日本建築センターの構造評定を3件取得しました。


P&UA構法の主な特長
- 1. 10階建て程度の中高層木造建築に対応
- 集合住宅や事務所など、中大規模木造建築への適用が可能です。
- 2. 高耐力・高剛性・高靭性による優れた耐震性能
- GIUA(Glued in Unbonded Anchor)やシアリングコッター耐力壁などの独自の要素技術により、高い耐震安全性を実現します。
- 3. 二方向ラーメン架構による自由度の高い空間設計
- 半剛接仕様の仕口を用いた二方向ラーメン架構の一部に耐力壁を併用することで自由度の高い空間を実現し、柔軟な建築計画に対応します。
- 4. 木材と鉄骨の特長を活かした合理的なハイブリッド構造
- パネルゾーンに鉄骨仕口や鋼製ブラケットを用いるので鉄骨造との親和性が高く、合理的な木造・鉄骨造共存型ハイブリッド架構が実現できます。
- 5. 通し柱による高効率な施工システム
- パネルゾーンは鉄骨仕口のほか、通し柱仕口を開発しており、工場施工と現場施工を最適に組み合わせ、省力化と施工品質の向上を実現します。
よくあるご質問(FAQ)
- Q:木造のメリットは何ですか
- 構造躯体に加えて仕上げ材にも木材を使用することで、木の意匠や質感を持つ建築物となり、数多く存在する鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建築物とは異なる話題性のある建築物になり得ます。また、木造は非木造と比較して建設時のCO2削減が可能であり、国産材を使用することで林業振興の面で地域貢献ができ、これら社会的価値の高さをステークホルダーにアピールできます。
- Q:CO2削減効果はどの程度ですか?
- 林野庁の「令和3年度 森林・林業白書」によると、建築物の床面積当たり二酸化炭素排出量の試算結果は以下の通りです。
住宅 木造466.5kg-CO2/㎡、非木造782.3kg-CO2/㎡、木造/非木造=0.60
非住宅 木造397.3kg-CO2/㎡、非木造584.7kg-CO2/㎡、木造/非木造=0.68 - Q:木造で10階建てが可能な理由は?
- P&UA構法の要素技術として、強度と靭性に富んだGIUAを用いた柱梁接合部、シアリングコッター耐力壁を開発しました。これらを盛り込んだ10階建てのモデルプランを設定し、構造計算ルート3で構造計算を行って建築基準法が求める耐震性を確保し、(一財)日本建築センターの構造評定を取得しました。この評定資料は、建築確認等にあたっての判断の技術的根拠として使用されるため、実際に建築することが可能になります。
- Q:モデルプランはどのような建物を想定していますか?
- これまで評定を取得したモデルプランは、集合住宅および事務所を想定しています。事務所のモデルプランでは、梁間スパン6m、桁行スパン5~10m、階高3.75~4.5mです。
- Q:木造部材に求められる耐火性能は、どのように確保していますか︖
- 法令で定められた耐火時間に応じて、国土交通省告示や国土交通大臣認定を取得した仕様を施すことで耐火性能を確保しています。
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